幼なじみマリアージュ~偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました~
「・・・結が俺のコトを…」

「いや違うから…」

私はプルプル首を横に振り、否定する。

「私が欲しいのは偽装の恋人・・・父に見合い話勧められて…その…」

「・・・社長に嘘を付くのか?」

「あ・・・そうなるけど・・・責任は私が全部取るから…祐斗は黙って座ってるだけでいい」

「・・・」

祐斗は黙って考え込んでしまった。

「・・・こんなコト頼めるのは幼なじみの祐斗しか居ないの…社長に嘘を付くのは非常に雇われた身で心苦しいと思うけど…そこを何とか…」


「・・・俺が断ったら、他の男に頼むのか?」

「え、あ・・・そうね・・・」

「・・・分かった…俺が引き受けてやるよ…幼なじみの結の頼みだ…此処は俺が一肌脱いでやるよ…」

「ありがとう…祐斗」

「じゃ今夜はお前の奢りだ…結」

祐斗があっさりと引き受けてくれて、私は心の底から安堵した。

< 9 / 196 >

この作品をシェア

pagetop