幼なじみマリアージュ~偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました~
それぞれの未来
「はい…朝比奈さんが頼んでいた婚姻届よ」

「ありがとう御座います…坂上チーフ」

私達は坂上チーフと『千代ちゃん』で待ち合わせをして、お願いしていた婚姻届の用紙を受け取った。

「朝比奈さん、例のモノは?」

「どうぞ…」と私は坂上チーフに紙袋を渡した。

「これがルキ君のインスタで抱っこしていたホース君ね…ありがとう…私の宝物にするわ」

「結お前…」

「そう朝比奈さんを責めないの…草壁さん。役所に用事があったついでよ…」

「坂上チーフもルキ君の大ファンになんですね…意外です」

「ルキ君は私の心のオ・ア・シ・スよ」

「年甲斐もなく、何言ってんだ?坂上」

「水瀬先輩…」

「水瀬か…一人飲み?」

「俺はメシ食いに来ただけだ…何か…席無いようだし…同席していいか?草壁」

「ダメよ。草壁さん…カウンター空いてるでしょ?水瀬」

業務上は互いに機長とCAに徹して、プロの仕事をしているが。
プライベートとなると犬猿同期の仲になり、喧嘩を始めてしまう。

「・・・坂上お前なぁー」

「私の隣には座らないで…」

と坂上チーフは足許に置いていたバックを隣の空いた椅子に置いた。

「あ…私がチーフの隣に行きます…水瀬機長は祐斗の隣に座って下さい」

「朝比奈さん…私を悪者にするの?」

「私は別に…」

「坂上お前…もう酔ってんのか?」

「酔ってなんかいませんよ…」



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