社長さんの溺愛は、可愛いパン屋さんのチョココロネのお味⁉︎
「ちょ、ちょっと待ってね」

 くるみの上にまたがったままパッケージに記載の文字を追っていたら「ひょっとして〝賞味〟期限、切れちょるん?」と問いかけられて、実篤(さねあつ)は思わず吹き出した。

「くるみちゃん、これ、食べたらいけんやつよ?」

 ククッと笑いながら揶揄うように言ったら、くるみが真っ赤な顔をして「イヤんっ。今の忘れて……っ?」とつぶやいた。

(可愛すぎか!)

 実篤はくるみのおかげで肩の力が抜けた気がして。
 おおらかな気持ちで使用期限の文字を追うことが出来た。

「ん、大丈夫じゃ」
 使用期限まで、まだあと半年以上ゆとりがある。

 八雲(やくも)が家を出た時にもらった気がしていたけれど、もしかしたら盆だか正月だかに実家に戻ってきた時にくれ直したやつだったかも?

 そんなことを思ってホッと胸を撫で下ろしてから、俺、そんなにくるみちゃんとエッチしたかったんか!と可笑しくなって。

(いや、したいんじゃけど)

 すぐさまそう思い直したことにも何だか笑えてククッと喉を鳴らしたら、「あの……実篤さん?」とくるみに不安そうな顔で見上げられた。
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