至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-


でもそれは、たくさん遊び相手がいるほうが、選んでもらえる確率が高くなるからって理由で。

そのあとも、遊び相手であり続けたいなんて、思ってないはず……。


誰だって、叶うなら大切な人の1番になりたいよ。

愛されたい、よ……。



「わたしは……自分が想ってる人には、同じように想われたいです」


「はあ?」


「一緒にいられる理由がそれしかなかったとしても、気持ちのない行為は、結局、虚しいだけだから……」



朱雀院様はしばらく何も言わなかった。

怒らせてしまったのかもしれない。

叩いたあげく、自分の価値観を押し付けて……。


それでも本心だから……。



「あんたの言いたいことは、ちゃんと理解できるよ」


学校に着く直前、朱雀院様はぼそっとつぶやいた。

< 238 / 309 >

この作品をシェア

pagetop