至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-

秘密で固められているからこそ、みんなが噂をして。

噂の是非がまた噂を生んで、京家という存在が街一番のゴシップになる。


人の共通認識ほど強い力はない、って、いつかの授業で先生が言ってた。


京家の、いくつの時代を経ても劣らない権力の秘密は、そこにありそうだなあと最近はよく考える。



「すばるちゃん〜、やっぱ朝からなんかおかしいよ? 次すばるちゃんの好きな美術の授業なのに!」


真凛ちゃんの声で我に返った。



「ごめんっ、ぼーっとしてたかも」

「大丈夫? 忘れ物してない? デッサンで使う4B鉛筆ちゃんと持ってきた?」

「う、うん、大丈夫!」


しっかりしなくちゃ。

朝から真凛ちゃんの心配してたはずが、逆に真凛ちゃんに心配かけてる!
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