至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-
「いいよね。Sクラスの人は、あたしたちにまだ友好的で」
ようやく唐揚げにお箸を伸ばした真凛ちゃんから深いため息がこぼれる。
「だってSSクラスの人ってほとんど目も合わせてくれないし。目が合ったとしてもゴミを見るような目を向けてくるしさ? まあ皮肉にもそんな態度が似合ってしまうのがSSクラスの方々なんだけど」
「うーんたしかに。怖そうな人多いかも」
SSクラスは冷血なお金持ちが多いっていう噂は、入学前から知ってた。
それくらい有名なハナシ。
庶民を受け入れることに反感をもつ人たちががいっぱいで、一部の人は、最後の最後まで新たな学園の方針に抗議してたらしい。
実際に一般組が通い始めた今でも、わたしたちの存在を煙たがっているのが丸わかりな態度をとる人が一定数存在してる。
中にはAクラスの生徒に親しげなフリして近づいて、下僕のような扱いをする人もいるとかで……。
「やっぱり確実に玉の輿狙うとして、引っかけやすいのはSクラスだよねえ」
「引っかけるって。真凛ちゃん言い方……」