恋のチャンスは3日間

帰ってくると2人で夕食の準備を始める。

準備をしながらの提案。

「ちょっと時間早いけど、映画観ながら飲んで食べるってどう?」

映画好きな森下は必ずのってくると思うんだけど。

「良いですね!じゃあ早めにお風呂にも入っちゃいますか?」

きた!しかもお風呂の提案してくれるなんて嬉しすぎるんだけど。

「おお、いいね」

テンションが上がる。

一緒に料理を作り終えると、俺から先にお風呂に入ることになった。

本当に今日はたのしいな。
これで森下が彼女だったらすごく嬉しいのに。
しようかな。。告白。

頭をゴシゴシ洗いながら考える。

でもなあ・・・飲む前に告白をしたとしよう。
①返事が万がーOKだったら、そのままいちゃつくで決定。
②保留にされたら、今日は抱き締めて眠ることができなくなるかも。
③振られたら、速攻帰る。

・・・言わない方が、今日は楽しめんじゃね?

俺の中で今日の告白は無しになった。
やっぱヘタレだな。俺。

自分にちょっと落ち込みながらお風呂を出ると、森下がベランダで電話をしていた。

何を話しているかはわからなかったけど、柔らかい笑顔を見せている。

友達?杉崎さんか?

電話を終えた森下の答えに嫉妬した。

「たけちゃんでした。郡司さんのこと気になってたみたいです」

・・・野村か・・・月曜日ちょっと絞めよう。

「仲、いいんだな」

悔しいな・・・。

「四半世紀幼馴染みですからね」

笑顔で答える森下に悪気がないのはわかってる。嫉妬なんておこがましい。
そんなことわかってる。
でも、悔しいもんは悔しいんだよ。

その後の

「ダッシュで入ってきますね」

の笑顔に救われた。
森下も楽しみにしてくれてるんだなって思って、もういいやって、今が楽しいならもういいかって、思ったんだ。
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