恋のチャンスは3日間

森下がお風呂に入っている間にテーブルに全てのものを並べる。

本当はもう飲みたい。
喉がカラカラだ。

でも、一緒に乾杯したいから我慢。

用意が終わって、どの映画をみるか検索していたとき、後ろから元気な声がした。

「あがりましたー」

本当にダッシュで入ってきたっぽい。
髪が中途半端に濡れてる。
拭きたい。
優しくゴシゴシしたい。
でもできない。

「おお、お疲れー。今なに観ようか検索してたんだけど」

「なにかいいのありました?」

こちらを覗くような仕草。

「そうだな・・・とりあえず飲みたいから、座って」

ちょっと、ドキドキしてしまう。

「あ、はい」

森下がテーブルを見て嬉しそうな顔をしたのがわかる。
準備しておいてよかった。

一人暮らしをしていると、全部自分でやらなくちゃいけないから、こうして誰かに準備してもらえると嬉しかったりするよな。
・・・わかる。

2人でグラスを持って

「お疲れさまー」

2人で一気にお酒を流し込む。

「あー、美味しい」
「おー、うまいな」

このときが本当に至福。
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