無気力な王子様は私への愛を拗らせたヤンデレさんでした。
やっぱり、きっととっても大切なことなんだ。


「ふふっ、ひなくん、大好きだよ」

「うん!僕も大好き」


きゅうにわんちゃんモードになったのか、頭を撫でて欲しそうににこにこしているひなくん。

ううっ……か、かわいい……!!


「よしよしっ!」


そう言いながらわしゃわしゃと頭を撫でると、ものすごく嬉しそうな顔をしたひなくん。


……よし、ひなくんのことは私が守ってみせる……!!


絶対明日は晴翔さんに会いに行くと決意した私。


ボフッ

「っ!ひ、ひなくん……!?」


急に倒れてしまったひなくん。


「へへっ……おやしゅみ……。……ぐー……」


寝ちゃった……。


そうだよね、ひなくんお熱だったんだ……!


ひなくんのおでこに自分の手を当てると、ものすごい熱を感じられた。


……辛かっただろうな……。


そうまでしても、隠したかったのか……。


複雑な感情が入り混じる中、私はひなくんに布団をかけて、冷却シートをおでこに貼る。


……なんとしても、突き止めてみせるから。


ぎゅっとひなくんの大きくなった手を握って、その日はずっとひなくんのそばにいた。
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