【書籍化&コミカライズ】離縁前提の結婚ですが、冷徹上司に甘く不埒に愛でられています(離婚予定の結婚なのに〜)
「そう言わないでよ、島田。まだ就業時間前なんだから、大目に見てよね? うちの子たちはグループきっての精鋭なんだから」
年齢不詳の小さな顔に大きな瞳。
モデルのようなプロポーションにパンツスーツを着こなす美魔女・英子室長は、そんな空気をウインク一つで流してしまう大物だ。
「みんなエントランスの掲示版見わよね? もう知ってると思うけど、月末から――」
室長のキビキビした口調により、定例となっている朝礼がはじまる。
真面目な顔で説明に耳を傾けながらも、鼓動はバクバクと跳ね上がっていき、“彼”――島田千秋さんのことが気になって仕方なくなる。