秘書室の悪魔とお見合いをしたら〜クールな秘書と偽装結婚することになり、いつの間にか愛でられていました〜
「――ちょっと……なんで、いつの間に結婚なんてことになってるのよ!」
――とまぁ、そんな生活が唐突にはじまったものの、もちろん周囲が黙っていてくれるわけもなく。
「……えっと――だから、朝説明したように、この前の会長からの呼び出しが、引き合わせのお伺いでさ――」
「にしても、うまくいきすぎじゃない……? 二週間で結婚なんて――あんた、なにかに利用されてるんじゃないの……!?」
「――ごふっ、……ま?! まさか……! あ、あはは……そんなことないって――」
――偽装結婚の承諾から二週間。
本日の朝礼で英子室長より、島田さん改め……ち、智秋さんと私の結婚がみんなに知らされた。
『――というわけで、めでたいことに國井は先日、あんたたちの大好きな島田と入籍したわよ~。今まで通り仕事中は國井で通すけど、人妻ってこと忘れないように。明日からあいつも、本格的にこっちでの勤務になるから、みんなで仲良くすんのよーー!』
もちろんのこと秘書室内は天地がひっくり返ったように騒ぎ出し、室長の雷が落ちるまで、もみくちゃにされた……