【書籍化&コミカライズ】離縁前提の結婚ですが、冷徹上司に甘く不埒に愛でられています(離婚予定の結婚なのに〜)
この頃は株主総会も近いことから、休憩時間さえ惜しく、こうして合間に予習復習に付き合ってもらうことが多かった。
慣れない業務は時間がかかり、夜遅く帰宅したあと、ヘトヘトの身体にムチを打って、どうにか家事をやっつけて。
眠りにつくのはいつだっただろう……。
手を抜くことを知らず、毎日あっぷあっぷしていたのは覚えている。
そして、この日、とうとう限界がきた――。
『失礼します』
給湯室からカウンターに会長の好きな茶葉とティーセットを乗せて、個別役員室へ持っていく。
すると、プレジデントデスクの顎髭老紳士の前には、ここを定期的に訪れるダークスーツの後ろ姿。
グループセクレタリー・ゼネラルマネージャー。
そして『秘書室の悪魔』との異名をもつ――島田千秋さん。
慣れない業務は時間がかかり、夜遅く帰宅したあと、ヘトヘトの身体にムチを打って、どうにか家事をやっつけて。
眠りにつくのはいつだっただろう……。
手を抜くことを知らず、毎日あっぷあっぷしていたのは覚えている。
そして、この日、とうとう限界がきた――。
『失礼します』
給湯室からカウンターに会長の好きな茶葉とティーセットを乗せて、個別役員室へ持っていく。
すると、プレジデントデスクの顎髭老紳士の前には、ここを定期的に訪れるダークスーツの後ろ姿。
グループセクレタリー・ゼネラルマネージャー。
そして『秘書室の悪魔』との異名をもつ――島田千秋さん。