秘書室の悪魔とお見合いをしたら〜クールな秘書と偽装結婚することになり、いつの間にか愛でられていました〜

おもてなし


 ***


 ――そして。瞬く間に3週間が経過し、決戦の日は、あっという間にやってきた。

 段取りオーケー、下見オーケー。
 朝イチでリマインドもしたし!
 忘れ物もない!

 ――よし! がんばるぞ!

 そんなわけで、当日、仕事終わりの十八時――最終確認を経た私は自分の成果を見届けるため、決戦の場へやってきた。


「ミスターはじめ、本日はどうぞよろしく。会えるのを楽しみにしていた」

 グレン氏は、予定通りの時間に、財界で大物と言われるはじめ社長を前に、ひとりで堂々とやってきた。
 日常語には、流暢なフランス語を携えている。
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