その問いに、少年は頷いた。
「はい。お姉さんはどこからどう見ても、俺にはお姉さんに見えるのですが」

「あぁ、なるほど」
 お姉さんは、わざとらしく開いた左手に、ぐーにした右手でポンと叩いた。
「外見から判断された、というわけか。外見なんかどうにでもなる。そもそも私には性別などない」

「はぁ」と少年は頷いた。

 この人の言っていることがよくわからない。けれど、深く追究するのをやめよう、と思った。
 ただでさえ、一日中ここに座らせられているせいか、体中痛いし脳みそも働かせたくない。別にこの人がお姉さんであってもお姉さんでなくても大した問題ではない、ということだ。

「でも、呼び方に困るので、お姉さんの事はお姉さんとお呼びします」

「好きに呼べばいい」
 お姉さんはくすりと笑った。笑うと、意外にも幼く見える。

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