あやかし戦記 怪物の城
イヅナたちが上を見上げれば、イヴァンと二体の悪魔が不敵な笑みを浮かべてこちらを見下ろしている。サタンの次に強い魔力を持った悪魔ベルゼブブと、天使から悪魔になったルシファーだ。

「僕たちがいる限り、その地下室へは行かさないよ?」

ルシファーが言い、ツヤは大きく舌打ちをする。そして、イヅナの方を向いた。

「イヅナ、ここはあたしたち三人が対処する。だからお前は地下に行け。地下にいるのはあいつだ。……あいつをあたしの代わりに捕まえてくれ」

「はい!」

イヅナは三人に背を向けて走り出し、後を追おうとする悪魔たちをツヤたちが食い止めた。

地下への階段をイヅナは駆け降りる。息が上がり、体が震え、心臓がまるでアレス騎士団の入団試験の時のようにドクドクと早くなっている。

地下への思いドアを、イヅナは躊躇うことなく開ける。そして、目の前にいた人物に薙刀を突き付けた。

「あなたを拘束します!」

薙刀を突き付けられたミツヒデは、冷たい目でイヅナを睨んでいた。
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