路地裏Blue Night.




答えを求められたさっちゃんは一瞬静まって、それから。



『じゃあナンバー6、ナンバー5と一緒に行ってやって』


『はあ?なんで俺が!』


『ってことでナンバー5、ひとりで行け』



いえっさーー!!

根気よく返事をして、私は追っ手を挑発しながら裏道を駆ける。



『あー、もう』



生憎さっちゃんは今、ひったくりが盗ったバッグを更にひったくってるコアな存在だから危ない場所へは行けない。

今までならそれでも助けてくれた彼だけど、私はもう新人じゃないから。


それに自分の代わりに助けてくれる存在を何よりも信頼してるから。

今だってイヤモニから最後聞こえたつぶやきに、誰もが安心したことだ。



「こっちだよ~!バーカバーカっ!」


「おいっ、わざと挑発するなって!」



裏道を駆ける2人を追いかけてくるチンピラさん。

を、煽る私。



「つーかおまえ、俺が買っといた期間限定のエクレア食ったでしょ」


「え?それ食べたのさっちゃんだよ?」


「嘘つけ。あいつは俺の好みを知ってるから必ず聞いてくる」



うっ、バレた。

こういうときに幼なじみの関係性はズルいなぁって思う。



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