義兄の純愛~初めての恋もカラダも、エリート弁護士に教えられました~

 私と聖さんの親同士が再婚するという衝撃の事実が発覚し、そこから猛スピードで引っ越しの準備をして、昨日から同居を開始した。

 その慌ただしい顛末を一気に報告している間、彼女は百面相をしていたが、今はニヤニヤしまくっている。


「結果よかったじゃん! 好きな人と同居なんて、付き合ってたってすぐにできるものじゃないんだし」
「それはそうだけど、義兄妹になっちゃったんだよ? 簡単に喜べない」
「法律的には問題ないんでしょ。だったらこれをチャンスにするしかないって」


 ものすごく前向き……というか、面白がっている小夏には、この恋を諦めるという選択肢はないらしい。

 確かに、同居生活はときめきの宝庫だと身をもって感じている。たった一日過ごしただけだが、好きな人と一緒に生活するのは想像以上に緊張するものだった。

 朝は寝起きでちょっぴりぼんやりしているレアな聖さんが見られるし、夜はお風呂上がりで髪が濡れ、頬を紅潮させたセクシー極まりない姿を拝める。

 私はそのたび胸を高鳴らせていて、恋心云々はさておき、同居最高!と心の中で叫んでいる。しかし、私たちは家族になったのだという事実が、どうしても重くのしかかってしまうのだ。
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