別れを選びましたが、赤ちゃんを宿した私を一途な救急医は深愛で絡めとる
彼はてきぱきと診察をしていく。
そして流れるような動作であっという間に抜糸した。

あまりに素早くて拍子抜けしたくらいだ。


「今日も上手だった」と褒められた凛は、抱っこするとギュッと引っついてくる。

泣かずによく頑張ったと思う。
それも素早い処置のおかげだ。


「順調です。しばらくは、こちらのステロイドテープで様子を見ます。お子さんですのでごく弱いステロイドから始めますが、効果がない場合はもう少し強めのものを使うなど検討しますので、継続して通ってください」

「わかりました」

「心配しないで。必ず治します」


不安が伝わったのだろうか。
陸人さんが私の目を見て断言した。


「はい。よろしくお願いします」
「お母さんは大丈夫ですか?」
「えっ……。私、ですか?」


突然私の話になり、首をひねる。


「はい。気を揉んだでしょう? 眠れていますか? 顔色が悪い」
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