別れを選びましたが、赤ちゃんを宿した私を一途な救急医は深愛で絡めとる
とはいえ、皆があたり前にできていることをできない自分が好きになれなかった。

本当にこのままでいいの?


「それじゃあ、そうさせてもらうね。人って、自分の欠点にはよく気づくけど、よいところは見落としがちなんだよ。そもそも、この前の暴言男はどう考えてもあっちが悪い。追い返せなかったからといって、心春さんがへこむ必要なんて全然ない。断言する」

「……ありがとうございます」


うまく対処できない自分は努力が足りないのではないかと思っていたが、そうではないのかもしれない。

そんなふうに思えた。


「でも、天沢さんは欠点なんてなさそうですよね」


気遣いはできるし優しいし、臆せず自分の意見を主張できる。


「まさか。欠点だらけだよ。堀田は同期なんだけど、アイツにいつも堅物って言われてるし」

「堅物?」

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