【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜
「あ、アレンさん……!」
アレンさんと……キス、してしまった……?
え、えっ! どうしよう!わたし、アレンさんとキスしちゃった!
「は、初めての……キス」
初めてのキスを、アレンさんと……。
でも不思議なことに、全然イヤじゃなかった。 ファーストキスの味はなんとか、と言うけれど……。
「全然、わからなかった……」
むしろ、そんなこと考える余裕もなかった。それはほんの一瞬の出来事で、気が付いたらもう終わっていて……。
「あれが……キスなんだ……」
アレンさんとのキスは、不思議な感情がたくさん詰まっていた。
でもアレンさんの香りがふわっと香っていて、なんか妙にその雰囲気に飲み込まれてしまっていたような気もする。
そっと自分の唇に触れてみる。 まだあのキスの余韻が残っている気がする。
けれどわたしは、そのキスを忘れたりしない。 ううん、これは忘れられない思い出、にしようと心に決めた。
「あ……」
でも、これもまた正夢になっちゃったみたいだな……。キスの相手は違くても、キスをする夢を見た訳であって……。
なんか正夢が続いたなって感じた。