【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜


「あ、ありがとうマロミさん」

「ではチーズケーキ、一緒に作ってみますか?」

「え、いいの?」

「はい。やってみましょう、姫」

 わたしはマロミさんに教わりながら、カルナさんの好きなチーズケーキ作りに挑戦することにした。 
 でも誰かのためにケーキを作るなんて初めてで、ちょっと緊張していた。

「姫でも簡単に作れる、美味しいチーズケーキを作りましょう」

「よ、よろしくお願いします」

 こんなわたしにも、上手く出来るかな? ちょっと、不安だな……。

「ではまず、クッキーをこの袋に入れて、これで叩いてください」

「叩くの?……えっと、こんな感じ?」 

 実際にやってみるけど、なんとなくのイメージしかない。

「そうです。お上手ですね、姫」

「そ、そうかな?」

「その調子です。 少し粗めで大丈夫ですよ」

 粗めというのがどんな感じかよく分からないけど、こんな感じなのかな?

「マロミさん、こんな感じ?」

「うん、上出来ですよ姫! そのくらいで大丈夫です」

 よ、良かった。 わたし不器用だから、ちゃんと出来るか不安でしかない。

「そしたら次にーーー」
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