【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜


「は、はい。すみません……」
 
 やだ、わたしったら……。また躓いてしまった……。

「おケガがなくて、良かったです」

「ほ、本当にすみませんっ」

「いいえ、無事で良かったです」

 優しい笑みをくれるルイトさんに、わたしはなんだか胸がトキめいた。

「……あ、あのっ。もう、大丈夫……です」

 ずっと支えてもらっていたから、なんだか申し訳ない。

「あ、そうですね。すみません」

「い、いえっ」

 支えてもらっていたことで、ルイトさんの顔が近くにあった。 それでものすごくドキドキしたのは、ルイトさんには内緒だ。
 そんなこと、恥ずかしくて言えそうにない。

「さ、帰りましょうか、カルティナ姫」

「は、はいっ」

 はぁ……未だにものすごくドキドキしている。
 ルイトさんは優しくて紳士的だから、他の人にも優しいのではないか、なんて思っている。

「姫、今日は楽しかったですね」

「はい。とても楽しかったです」

 ルイトさんはとても楽しそうに遊んでいた。
 そんなルイトさんといると、わたしも明るい気分になれる。 きっとこれからも、楽しいだろうなって思える。
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