Life is a flower
お墓の横を通るときに、ふと視界に人の姿があり、無意識にそちらを見た。

え…?

どうして、こんなところに?

私は、吸い寄せられるようにその人のもとへと近付いた。

そう、例の彼だった。

彼もまた驚いたように私を見ている。

「奇遇ですね」

彼は、いつものように優しく微笑んでくれた。

驚いたのは、彼の向かっていた墓前に、つい昨日、私が作った花束が供えられている。
< 28 / 37 >

この作品をシェア

pagetop