お館様の番選び
「私達…お館様と呼ばれる一族の力は、命のあるもの全ての幸せを願う想いの力なんだよ。朧。分かるか?」

「もう耳にタコが出来るくらい聞いたよ。」

「ははは。そうだな。」

「全ての命の想いを私達は細胞に記憶していて、忘れることはない。特別な力だと思うか?」

「分からないよ。実感…無いし。」

「そうだな。…私達の力は一番に血にあらわれる。」

「だから僕もいつか血を皆にあげるの?」

「そうだ。だが、血を分ける時は強く想いをのせないといけない。」

「なんで…?」

「私達が強く願うだけ、血の力が強くなるからな…」

唐突に父の言葉がよみがえる。
< 46 / 138 >

この作品をシェア

pagetop