You and I ～あるバカップルの平和な日常～

あれは、ゆうちゃんと付き合って間もない中学２年の頃。

１日だけ、唐突に７時間目の保健の授業があり、それは男女別に行われた。

帰る時間が遅くなるため、普段は保健の授業が好きな生徒たちからでさえ、ブーイングの嵐。

ミス・ヒステリーという悲惨なあだ名をつけられた、４０代後半ぐらいの女教師は、

「全く…何故、中高生の不純異性交遊がよくないかをわかっていない人が多すぎます！」

と、のっけからヒステリックに始めた。

しかも、不純異性交遊って…。

「あなたたちは、妊娠するリスクを甘く考えすぎです！避妊の方法を正しく理解している人は一体どれだけいるんですかっ！？」

そのとき、

「それぐらいわかりますよぉ」

怠そうに答える子がいた。

「そう。じゃあ柳井さん、答えなさい」

「外だったら妊娠しないでしょ？みんな知ってますよ、そんなこと」

柳井さんが隣の子に「常識じゃんね？」と声かけると、隣の子も頷いた。

「な…何を言っているのですかっ！そんなだから今の若い世代はダメなんですよ！あぁ嘆かわしいっ！！」

ミス・ヒステリーは、激怒していた。