溺愛もふもふ甘恋同居〜記憶喪失な彼のナイショゴト〜
「ううん。全然嫌じゃないです。っていうか(むし)ろ……」

 そこまで言って少し考えるような素振りを見せると、ふわふわさんが続ける。

「はっきりとは思い出せないんですけど、何となくドクダミ茶に縁のある生活をしていたような気がします」

 記憶なんて戻っていないと言いながら、そんな風に言ってくださるふわふわさんは本当に優しい人だと思った日和美(ひなみ)だ。

(あ、だけどもしかしたら)

 日和美は、ちょっと前に出た萌風(もふ)もふ先生の最新刊のあとがきで、先生が「本作連載中に読者さんからプレゼントして頂いたハーブティーの影響で、最近色んな種類のお茶にはまっています」って書いていらしたのを思い出した。
 そこには、カモミールティーやルイボスティーや黒豆茶、枇杷(びわ)の葉茶、コーン茶、松葉茶(まつばちゃ)などに混ざってドクダミ茶も書いてあった。

 もしかしたら気を遣って下さったとかではなく、本当にふわふわさんもハーブティー感覚でドクダミ茶を飲むような生活をしていらしたのかも知れない。

(でも、一応……)
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