本気の恋を、教えてやるよ。



なんだか真っ直ぐ壱人の目を見れず、テーブルの木目に目を落としながら答える。


すると、ふーん?と壱人の返事があり、顔を上げると何かを探るような目付きでこちらを見ていて、居心地が悪くなる。


「……んだよ」

「いやー、てかそれ、もしかしなくても稲葉さん?」

「……ッ!?」


サラリと言われ、動揺で持っていたコップを落としそうになる。


誤魔化す方法も思いつかず、馬鹿みたいに目を見開きながら壱人を凝視してると、壱人はニヤリと笑った。


「や〜っぱり。楽斗、同期が怪我してたからってわざわざ手当まで手伝うような性格じゃねーもん。やってあげるとしたら稲葉さんくらいしか思いつかん!」

「はあ……?なんで」

「なんでって……」


そこで言葉を止めた壱人が、ハッとした顔で俺をじろじろと観察する。


「なに」

「いや……もしかして楽斗、自分が稲葉さんのこと目で追いかけてるの、気づいてない?」




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