本気の恋を、教えてやるよ。
本当は稲葉を見つけた時、すぐ後ろに会議があった。
でも稲葉を放っておけず、急いで同じプロジェクトに参加してる壱人に頼み、代理で出てもらったのだ。
さすがに迷惑をかけたので、晩飯くらい奢る、と連れてきたがこれだと根掘り葉掘り聞かれそうな雰囲気を感じて憂鬱になる。
……酒は失敗だったか。
案の定壱人は、あからさまに誤魔化した俺にふくれっ面になった。
「なんだよー!俺達の仲なのに誤魔化すのか!」
「ハイハイ」
「突然会議に出されて、ちゃんと仕様変更箇所メモってきた俺に一言説明くらいあってもよくない?」
ムスッとしながら言われると、言い返せない。
俺は悩み、少しぼかしながら伝えることにした。
「……いや、同期がちょっと、怪我しててさ」
「えっ、怪我!?」
「あーいや、大怪我とかじゃ無いけど。でも丁度その場にいて……さすがに無視できないから、手当の手伝いしてた」