本気の恋を、教えてやるよ。



「マジか……」


わりと衝撃の事実で顔が熱い。


「それ、皆知ってる?」

「やー、どうかな?俺はお前との仲長いから、他は気づいてないかも」


なんだよ、ビビらせやがって。

ちょっと気を取り直し、壱人が摘んでいた枝豆を口に放る。


壱人は何がそんなに楽しいのかニヤニヤしながら、でもいいよなあ、と呟いた。


「何が?」

「だってあの稲葉さんと二人きり……だったのかは知らないけど、お近づきになれたんだろ?羨ましい!」

「……は?」


思わずその言葉に、怪訝そうな声を出してしまう。


「羨ましいって、なんで」


意図せず問い詰めるような口調になり、壱人がひくりと口端を引き攣らせた。


いきなりなんだよ〜、と笑い飛ばそうとしてくる壱人を鋭く射抜く。


「まさかとは思うけど、お前……」

「いや、違うから!」


稲葉のこと狙ってんのか?と聞こうとした言葉を遮り、壱人がぶんぶんと首を振る。



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