角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。

めげるな瑠依、頑張れ私!


「あのー、大丈夫ですか? こんなところで寝てたら風邪ひいちゃいますよ!」


声をかけると口をもごもご動かせて何かをしゃべっている。


「もう一度、いいですか?」


今度は少しだけ耳を寄せる。


「……はら、へった……」


なんとか聞き取れたのは、それだった。

じゃあここに倒れたように寝ていたのは、もしかして“お腹が空きすぎて”ってこと?


「な、なんだぁ……」


お腹空いてるって言ってたし、さっき授業で作ったクッキーの残りがあるし、これあげようかな。
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