角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。

「でも、その恋してる過程が楽しいっていうかキュンとするっていうか、言葉では表せないくらい感情が高ぶるの!」


恋をしたことがないから、片想いのときの過程や楽しいとか思いも分からなくて。


「う、うん……?」


きょとんと首を傾げると、


「ごめん、あんまりたくさん話しても頭の中パンクしちゃうだけだよね」


つばきちゃんは、私の頭を優しく撫でてくれた。


「やっぱり私には早すぎるのかなぁ……」

「みんな人それぞれだよ。自分のペースがあるからね。でもね、恋ってほんとにキラキラしてて楽しいものなの。だからいつか瑠衣にも経験してほしいなぁって思ってるんだ」


つばきちゃんは、すごくキラキラして見えた。


私の初恋は、一体いつになったらやってくるんだろうか──。
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