初恋酩酊〜恋を知らない彼に溺れる〜
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 新田さんに連絡先を教えてからというもの、頻繁に連絡が来るようになった。


 初対面の人間をあそこまで馬鹿にして揶揄う人間だ。
 だからどうせ、彼氏の浮気のことを揶揄ったり、仲良くなった隙をついてセフレになることを打診してくるのかと思ったのに。



『今日泣かせて悪かった。相談聞くし、別にそれ以外の話でもいいし。いつでも連絡して』



 夜、バイト終わり。
 ロッカーからスマホを取り出し来ていたメッセージを見て驚いた。


 この人、こんな風に相手を気遣うメッセージが送れるんだ。
 ここまでマメな印象がなかったから、驚き自然と笑みが溢れる。



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