初恋酩酊〜恋を知らない彼に溺れる〜



 メッセージだけでなく、新田さんは学内でも私を見つけては挨拶するだけの為に近付いてくる。
 素気なくしても何のダメージもなく、逆に楽しそうにされて気が抜けてしまった。
 

 新田さんとは出会い方が最悪だったけど、中身を見たらあの妙に強引で子供っぽくて素直な一面が面白くて、不器用な優しさも心地よく感じる。


 話してみたら性格の相性も良くて、いつの間にか一緒にいる事も連絡を取る事も、全く苦にはならなくなった。
 

 だから、一人になり彼氏のことでどうしようもなく辛くなった時、初めて彼を頼ってしまった。



『新田さん』



 彼と過ごした一人きりのアパート、本当だったら記念日だった今日、涙が止まらなくてうつ伏せにカーペットに転がり、送ったメッセージ。


 すぐそれに既読が付いた。



< 45 / 106 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop