もう一度、その声が聞きたかった【完結】
(勇人 side)

お風呂に入って全身を一気に洗い流す。
すぐに確認しなければならない事があった。

すごい勢いでシャワーを終えた俺に
ビックリしている彼女。

無防備にショートパンツを履いて
足のマッサージをしている彼女。
ショートパンツの隙間からは
薄紫色のショーツがばっちり見えている。

(もしかして誘ってるのか?)

俺は誘惑に負ける前に例の話を聞いてみた。

もちろん答えはクロ。

「だ、大丈夫だよ、私モテないし。
でも気をつけるね。
心配してくれてありがとう。」

彼女は無自覚過ぎて色々心配だ。

しかも話題を変えようと
大きな目をキョロキョロとしている。
なんとも不自然に。

(何か隠してるな。でも無理に聞くのは嫌がるだろうからやめておこう…)

そして、彼女に意地悪した。

結果、彼女の気持ちを知ることが出来た。
彼女は前に進もうとしている。

彼女から発せらる''好き"の言葉が嬉しすぎて
さっきの違和感はすっかり忘れていた。

この時、彼女が隠した事を聞き出していれば…。
俺は後に後悔することになる。
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