ゆるふわな君の好きなひと


「青葉、今日の放課後は暇?」

「うん。予定ないよ。由利くんも、テスト週間で部活休みになるよね」

「うん。次の授業ちゃんと出るからさー。そしたら、放課後、うち来てくれる?」

「え?」

 さらさらの髪を触りながら、にこっと笑うと、青葉が驚いたように目を見開く。

 おれの誘いをどんなふうに受け止めたのか、動揺した青葉の視線が左右にうろうろと動くのがおかしかった。


「授業ちゃんと出るから、放課後、うちに来てテスト範囲教えて」

 顔を真っ赤にしている青葉に、親切に言い直してあげたら、


「あ、あぁ、うん。テスト範囲だよね……」

と、ほっとしたような声が返ってくる。

 家に来てくれるという約束を取りつけたことに満足したおれは、青葉と一緒に起き上がると教室に戻ることにした。

 敷居のカーテンを開ける前に、青葉のカーディガンの袖をつかまえると、振り向かせて唇に触れるだけのキスをする。

 今度は躱されずにキスできたから、かなり満足。

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