ゆるふわな君の好きなひと
保健室を出たあともニヤニヤしているおれと並んで歩く青葉の動きは、妙にぎくしゃくとしていて。
初めてのキスじゃないのに意識しまくりなところが、めちゃくちゃ可愛い。
早く放課後になんないかな。
そう思いながら、右隣を歩く青葉の、カーディガンの袖からちょこんと覗く指先をつかまえて、ぎゅっと握る。
そうしたら、青葉がビクッと大きく肩を震わせた。
これくらいで過剰すぎるってくらいの反応がおもしろくて、おれは青葉のほうにぴたっと寄り添うと、つかまえた指先をぎゅっと握ったり離したりした。
青葉に寄りかかるくらいにくっついて歩きながら、細い指先をにぎにぎ触っていると、横顔に視線を感じる。
ちらっと見ると、耳まで真っ赤にした青葉が唇をぎゅっと真横に結んでいて。困った顔が、やっぱり可愛かった。