私、夢を叶えますっ!

それから、2時間近くは愛ちゃんにあちこち引っ張って行かれ、

実際開場した頃には、周りの騒がしさや、人ごみでさえ有り難く思えていた私。

入り口では、セキュリティによる入念な検査をパスして、

ようやく席に落ち着いた。

私たちの席は、ステージから見て右よりだけど

関係者の指定席の次にいいんじゃないってくらい、

ステージを近くで感じれる距離だった。

「うわぁ。いい席取れたね。マジ頑張ったしっ。

ってか、実はファンクラブ入ってる人は皆、抽選だったんだけどねっ。」

愛ちゃんにそう言われて、ステージを見る私。

ドクンドクンッ

一気に心臓が高鳴ってきた。

(マジで、これは近い・・・恐ろしき愛ちゃんのくじ運の良さっ!)


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