私、夢を叶えますっ!

少し離れた、薄暗い駐車場の脇のほうまで行ってから、

私は化粧ポーチを取り出した。

中には、今日愛ちゃんにもらったグロスのみしか、入れてなくて・・・


(しまったぁ~~。唯ょぉ~。あなたしまったょ。

愛ちゃんのを借りてくるべきだったぁぁぁ。)


そう思ったが、後の祭り。

「もぅ、駄目だな・・・」


圭との再会をあきらめてその場にしゃがみ込んだ私。


「あっ、あなたは・・・さっきの・・」


声がして、顔を上げると、


「あっ、さっきは・・・ありがとうございました。」

そう、目の前には先ほどトイレを探している時に

助けてくれた天使サンが、そこに立っていた。



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