幼なじみの彼女
プロローグ




「もう、帰るじかんだ」


「ほんとだ、早いね」


「いちご、壱斗半ちゃんとまだ一緒いたいのに……」


「いちごちゃん。家おとなりなんだから、すぐ会えるじゃん」


「ちがうの!いちごはずっと一緒いたいのー!!」


「そっか。僕もいちごちゃんと一緒がいいけど」


「本当に?じゃぁ、いちごたち大きくなったら結婚しましょう!」


「うん。いーよ」


「壱斗ちゃんやくそく!ゆび切りね!」



男の子は女の子の指を、女の子は男の子の指を絡めた。

オレンジ色に染まりはじめた公園で、交わされた小さな2人の"やくそく"。



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