唯くん、大丈夫?

居心地のいい人。







「つーか優花、荷物多くね?」



ワンピースに着替えて、パンパンのリュックとスーツケースを抱える私にみね君が聞いた。

ついさっきシャワーを浴びたらしいみね君のサラサラな黒髪から、シャンプーのいい香りがする。

みんなが口々にお疲れー!と声をかけていってくれて、私達は反射的にヘラヘラしながらお疲れー!と返す。



「実家に帰ってたの!今日からまた自分の家に戻るんだぁ。」




私は大学3年生の時から一人暮らしを始めた。

稲大の隣のキャンパスだったのが三年生からもう一つの遠いキャンパスになり、通うのが大変になったからだ。

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