青に染まる
 まさか素手でへどろに立ち向かうわけにもいくまい。僕はそんなに豪胆ではないし、他三人もそうだろう。必要器具を揃えるところからスタートだ。

 ゴム手袋、バケツ、長靴。分別用に黒いごみ袋。水道が近くにあるため、延長コードならぬ延長ホースにする。

 まあ、準備はこんなところだろう。問題は長靴が二足しかないため、池の中に入れる作業員が二人しかいないこと。少人数なのは、むしろよかったのかもしれない。

 僕だけ聞いていなかったから運動着とか着替えの準備はない。このどろどろのへどろ池の中に女子二人を入れるのは男としてどうかと思ったため、制服のズボンを極限まで捲り上げ制服のネクタイを取り、オペ前の医者みたいにゴム手袋をくっと嵌める。

 無駄に格好をつけた最後の所作はさておき、これに保健室からいただいたマスクをつけたらなんだか完全防備な気がする。

 相棒となる秋弥くんも、運動着に手袋と長靴を着用。他二人はバケツに汲んだへどろを下水道に運ぶ係だ。

「さぁて、始めるとするか」
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