敏腕パイロットのドSな溺愛~離婚するはずが、エリート副操縦士は最愛妻を甘く包んで離さない~
大地先輩の隣から、同じパイロットの制服姿で年配の男性が声をかけてきた。

紳士的で優しそうな彼の制服には、金色の四本線が入っている。機長の印だ。

「あっ、はじめまして……」

「『大地先輩』というのは、学生時代の後輩さんですか?」

どう答えていいのかわからず、ちらっと大地先輩に視線を向けた。

大地先輩は私たちが入籍したのを周囲に話しているのだろうか。

家族にも連絡しなかったから、もしかすると内緒にしているのかもしれない。

「ああ、七野(ななの)機長、すみません。ご報告が遅れましたが、先日入籍したんですよ。妻のちえりです」

大地先輩は事もなげに結婚を明かした。それには私のほうがびっくりしてうろたえてしまう。

「え! 美澄コーパイ、結婚したんですかっ?」

近くにいたCAさんも驚愕の表情を浮かべた。

「ああ、一週間くらい前かな」

「うそっ」

「じゃあ新婚さんだね。おめでとう。なるほど、それで奥さまの熱烈なお迎えですか」

七野機長は微笑ましそうに目を細めた。

< 41 / 126 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop