敏腕パイロットのドSな溺愛~離婚するはずが、エリート副操縦士は最愛妻を甘く包んで離さない~
それがまったくの欲目でないのは、私の隣にいたヘアメイクさんが甘いため息を漏らしながら「ナショナルトレジャー……」とつぶやいたことからも証明される。大地さんは国宝級なのだ。

頬の緩みが治まらないまま、ホテルのロビーに降りた。

そこから教会まではリムジンで送迎してもらう。

「なにあれ? パイロットのコスプレ?」

「モデルさん? 雑誌の撮影?」

一斉にその場にいた人たちがざわつき、私たちに視線が集まった。

さすがハワイ、日本人ばかりで、聞こえてくる声は全部日本語だ。

「コスプレって言われてますね。本物なのに」

大地さんに微笑みかけると、彼は苦笑いした。

リムジンでカネオヘ湾にある、ハート形のカハルウ・フィッシュポンドの湖畔へ向かった。そこはハワイの神話や伝説が数多く残っている聖地として有名だそうだ。

三角屋根の教会は、不思議なパワーを感じた。

ふたりきりの結婚式は本当に幸せだった。

彼のためだけにウエディングドレスを着た私を独り占めしてもらえ、私のためだけにパイロットの制服を着た彼を独り占めできる。

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