レールアウト~婚約者に裏切られて彼の弟(生徒)にせまられます~番外編追加





「はい、終了。後ろから集めてきてー」


パチンと両手を合わせ、教壇から席につく生徒たちを見渡した。



「抜き打ちなんてあり得ねー」

「あんまりだ!」


頭を抱えながら不正不満を口にする子もいれば、小テスト間中机に伏せていた子もいる。



「成績には関係ないから。でも、次からも去年の問題抜き打ちでやってくからね」


集められてく用紙にパラパラとめくれば、間違った解答も目に入った。
安心したなんて、ホッとしてる子もいるけれど数Ⅰの因数分解なのに大丈夫だろうか。



「もうすぐ、冬休みに入るけど。ちゃんと基礎の復習を繰り返すようにね」


と言ったところで、取り組む子が何人いるか。来年は受験生なんだけどな。



「起立、礼、ありがとうございましたー」


騒がしい椅子を引きずる音。いつもの授業風景。教室を出るとき、冬休みどこ行く?なんて会話が聞こえた。

来年の春、私は成央さんと式をあげて籍を入られるのだろうか。何が正解でどれが不正解なのか、答えを出すことが出来ない。考えても、頭がぐらぐらする。



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