レールアウト~婚約者に裏切られて彼の弟(生徒)にせまられます~番外編追加



「志保ちゃん、急にごめんね。具合、大丈夫?帰ろうって言ってたのに……」


信号で止まったところで、ハンドルを握りる成央さんが眉を下げ申し訳なさそうな表情をみせた。

気にかけてくれるくらいなら、断ってくれれば良かったのに。
膝の上で拳をぐっと握りしめて、なんとか笑顔を作る。



「……大丈夫です」

「本当?」

「はい、こうやって賑やかなの久し振りで嬉しいです」


嬉しくないし、気分もいいとはいえない。
けど、昼間より体は大分軽くなったのは本当だ。
それにここまできたら、私だけの都合で空気をぶち壊すこともできない。



息苦しい車の中、高速に入ってどれくらい走っただろうか。

やっと行きついた場所に目を疑った。
ただ、ご飯を食べるだけじゃなかったの……?




「水族館かぁー。久し振りだなぁ」

「入り口、あっちだって!」


感心する成央さんの隣には、奈都って人が誘導するように彼の腕をナチュラルに引いている。
その立ち位置は私の筈なのに、唖然としてれば。




「ナイトアクアリウムもやってるみたいでさ。俺、夜の水族館はじめて。志保ちゃんは?」


車内ではいっさい話しかけてこなかった太央が、私の顔を覗き込んできた。

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