レールアウト~婚約者に裏切られて彼の弟(生徒)にせまられます~番外編追加
「やったー、車だ、車だー」
「あったかいねー!暖房最高」
後部座席には太央と奈都さんの2人は、当たり前のようにらんらんと声をあげる。
「ちゃんとシートベルトしろよ」
運転席には成央さん私が助手席。
「「はーい」」
まるでシンクロするかのよう、後ろの2人の返事が重なった。
何でこうなったのかというと。
同じ学校の教師と生徒。私と太央の関係上、近辺のお店だとマズイだろうとのこと。
「夜景が綺麗でー、大人向けのおしゃれ映えするとこにしよー」
「あっ、私も!そこがいい!」
「……一体、どんなとこだよ」
私的には遠出してまで出掛けなくてもいいのに。すっかりと太央のペースに乗せられてしまっている。
ルームミラーで彼女を盗み見れば、スマホでお店を検索しているのだろうか。
太央と距離を縮めスマホの画面を覗き込み、なにやら楽しそうに話している。
「奈都、ここはー?」
「あ、凄い!可愛い!ここにしよっ、決まり!」
「だから、どこだよ。俺が運転なんだけど」
「んじゃ、俺ナビるー」
遠慮などみられないあざとさにモヤモヤが募り、私をじわじわと不快にさせていく。