真・T☆LOVE 〜滅亡の時〜
【16】決戦
5月5日。

この日、全世界が、未来を担う子供たちの為に沸き立った。

お台場にあるテラの会場には、世界中から招待された1万人の子供たちと、各国の要人たちが集っている。

会場の至る所に監視モニターが設置され、監視衛星をはじめ、ありとあらゆる世界の技術が見守っていた。

そんな中、オープニングセレモニーが華やかに始まっていく。

まずは、各国の民族衣装を着た子供たちのステージからスタートである。


その頃、会場に繋がるいくつかの道路に、真っ黒な車が集結し始めていた。


~TERRA集中管理室~

会場を見渡せるこの部屋には、無数のモニターと、機器が設置され、全ての状況を監視していた。

窓は特殊強化ガラスであり、多少のミサイルなら防げる強化壁で囲まれている。

ラブは、そこに、自分と個人的に親しい子供達を招待していた。

もちろん、ロブやその弟、そしてシーラもいた。

要人の子供以外は、抽選で選出されていることになっていた。

しかし、サラエボ政府が、難民に近いロブ達を選出するとは思えず、危険を感じたラブの処置であった。

「みんな、ごめんね、こんなところで」

ラブが入って来た。

「いいよわよね~。ここはラブの親友しか入れない特別席なんだから」

メイがフォローする。

逆に子供達は、この境遇に大喜びしていた。

ロブの弟たちは、余り見ることのない「海」に興味津々。

そこへ、アイの声がした。

「ラブ様・・・小田切早苗さんが見えてます」

一瞬、心臓が止まりかけるラブ。

「…いいわ。ここに通して」
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