イケメン総長は、姫を一途に護りたい
外では、光さんが待ってくれている。


「今日まで送り迎えしてくださって、ありがとうございました」

「いいんだよ。咲姫と2人で過ごす時間ができて、僕も楽しかったから」


光さんの負担になっているんじゃないかと思っていたから、そう言ってもらえて安心した。


「今日の体育祭、3年生には負けませんからねっ」

「望むところだ」


光さんは口角を上げて微笑むと、バイクを走らせたのだった。



光さんは、いつでもわたし優先に行動してくれる。

バイクでの送り迎えだって、きっと大変だったはずなのに。


このまま光さんに甘えてしまえば、どんなに楽だろうか。


…だけどわたしは、光さんのバイクに乗るたびにいつも思い出してしまう。


千隼くんのバイクに乗ったときのことを。


光さんは、わたしにとてもよくしてくれるけど…。
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