イケメン総長は、姫を一途に護りたい
千隼くんが遠く感じた。


時には、授業をサボって千隼くんがいないときもある。


前まで、そんなことなかったのに…。


わたしたちの関係は、すっかり変わってしまった。



そして、あっという間にお父さんの休みの期間は過ぎていき――。

残すところ、あと1日となった。


「帰りたくない」、「咲姫といっしょにいたい」と、お父さんはまるで子どものようにダダをこねている。


「そんなこと言ったって、しょうがないでしょ」

「時間よ、止まれ〜」

「無理だよ、お父さんっ。それに今日、楽しみにしてくれてたんでしょ?」


今日は、皇蘭中学の体育祭。

お父さんは、体育祭を見るのをとても楽しみにしてくれていた。


「時間を止めたら、体育祭が始まらないじゃん。わたし、先に行くからねっ」


わたしはお父さんを家に残したまま、先に出発した。
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