イケメン総長は、姫を一途に護りたい
競技というか、もはや乱闘に近いような気もする。


体育祭を見にきたお父さんは、男子生徒たちの熱い気迫に大興奮していた。



徒競走も後半に差し掛かり、そんな中、ぶっちぎりの速さで1位になったのは、千隼くんだった。


2位を引き離しての余裕のゴールで、そのかっこよさに自然と目で追ってしまう。


「すごい!千隼くん、速いねっ」


そう声をかけたいのに、わたしは言葉を飲み込んでしまった。


千隼くんは2年のエースのようで、どの競技にも引っ張りだこ。


一方、光さんも3年生が勝つためには必要不可欠な存在。

しかし、生徒会長として体育祭を取り仕切る役目もあるため、常に動き回っていて忙しそう。


周りだって、競技に必死。


だから、この体育祭のときだけは、わたしのそばにいる人はいなかった。
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